秋保のまちと地域の方との出会い

東日本大震災で途絶えた宮城のワイン産業を復活させワインと食のマリアージュを通じて風評被害で苦しんでいる生産者を応援したいという強い思いでワイナリーの設立を目指す。当初は沿岸部での設立を目指したが、ぶどうの栽培に適した農地が確保出来ず断念。その後、自宅から近く自然豊で良く家族で訪ねていた秋保で再スタートを決意。2014年には温泉街から程近い場所にぶどう栽培に適した農地を確保できた。

「一番心配していた土地の確保が町内会長さんや地主さんの協力があり、1週間もしないうちに素晴らしい土地を確保することが出来ました。暖かく迎え入れて頂き、本当に感謝しております」

 

時代の変化を乗り越えて出来た繋がり

2024年の現在、設立から9年が経過し、新型コロナウィルスの蔓延など順風満帆ではない、厳しい状況が続いた。観光地ということもあり、地域の多くの事業者も厳しい状況が続く中、秋保のいろいろな事業者と連携し、秋保町を応援するためのスタンプラリーなどの実施のためのクラウドファンディングに挑戦。初めての試みであったが、資金調達よりも事業者間の結束が生まれたきっかけとなった。

「クラウドファンディングに参加して頂いた事業者の皆さんが、“資金調達よりも皆で連携して秋保を良くして行こうという繋がりが出来、それが一番よかった”と話をもらったのが嬉しくもあり、とても大事なことだと確信しました」

 

AKIU VALLEYとして目指す未来

豊かな自然環境、温泉、宿泊施設、工芸家、農家、飲食店など多くの魅力を有する秋保がそれぞれの事業者が連携することで、東北を代表する観光地になるポテンシャルを持っていると話す。

「ワイナリーが誕生した以降秋保に思い入れのある様々な事業者が事業をスタートさせています。が、皆が繋がり連携を生んで行くハブとなれば、秋保全体がさらに盛り上がって行くでしょう」